今月のワンポイントアドバイス99年版
   99年1月 「音色」考
   99年2月 「小ーーさい音出ますか」
   99年3月 「呼吸について」
   99年4月 「呼吸について その2」
   99年5月 「暗譜」得意ですか
   99年6月 「音程」チェックしましょう。
   99年7月 「次の音」どこで?
   99年8月 ついに「玉音」だ?
   99年9月 もう一回「玉音」
   99年10月 「唱譜」をしましょう。
   99年11月 「唱譜」をしましょう。その2
   99年12月 「音量の変化」を考えよう。

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■99年1月 「音色」考

 「音色」を決定するのはなんでしょうか。演奏者で違うことはもちろんですが、楽器で決まる部分もあります。だれが吹いてもだれが作った楽器かわかることもあります。また、一門の音色が似ていることもしばしばあります。これは、師匠の音に近づきたいという欲求からそうなるのは当然でしょう。
 今回のワンポイントアドバイスではこのほかに更に「音色」を決める大事な要素を申し上げます。それは、「メリを多用するかどうか」です。「メリを多用する」演奏家は、当然メリ易い(メリしろの多い)吹き方をします。 口の周りの力を抜いて吹く方がメリ易いですし、カリぎみの吹き方の方が当然メリ易くなります。
 これとは逆に口の周りに力を入れたり、始めからメリぎみの吹き方をする演奏者の音は「堅い」感じになります。つまりメリ易い吹き方をしている演奏者(メリを多用する演奏者)の音は「柔らかい」感じになります。(もちろん「音色」は好みですから、皆が皆柔らかい感じの音を出す必要はありません。)ですから、一つの音を聞けば、その演奏者がメリが得意かどうかおおよそ判ります。
 「音色」の違いは人間で言えば声の違いということになります。これは顔と同じでどうにもならない部分もあります。ですが、「他の要素が優れていると良いと思えてくる」という現象があります。ルイ・アームストロングの声、森 進一の声、決して良い声(良い音)ではありませんが、音程がしっかりしている、こぶしがうまい等で、認められてしまっただけでなく、味わいのある声という評価も得ているのです。
 音楽の要素の中には選択の余地のあるものと、そうでないものがあります。音程には選択の余地がほとんどありませんが、音色は充分に選択の余地があります。他の人には出せない自分の音色を確立してください。

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■99年2月 「小ーーさい音出ますか」

  98年4月のワンポイントアドバイスでほんの少しだけ小さい音を出す練習について触れました。今回はこの練習法について詳しくお話しいたします。
 「ロ吹き」ではできる限り大きい音を出すことを課題の一つとして練習すべきです。これと逆にできる限り小さい音を出す練習も表現の幅を広げるために必要なことです。
 ただ音が大きいのはアンプを使ってボリュームを上げたのと同じことですから、音楽的に高まったとは言えません。音量に関して大事なのは大きい音と小さい音の差がどれくらいあるかということです。「ダイナミックレンジ」という言い方をすることもあります。
 一息の中に雷鳴のような大音量から蚊の飛ぶような音まで含むことができるほうが、音楽的表現の幅は広いと言えます。
 長く伸びた音が、ぷっつり切れてしまうのと、いつ音が無くなったのかわからない終わり方とどちらがいいのかは、明かでしょう。

 実際にお聞かせできると良いのですが、例えば乙のチでできる限り小さい音を出して見てください。雑音が多かったり、全く音がでなくなるか、音をだそうとするとかなり大きな音になってしまうと思います。目の前の1m位のところを蚊が飛んでいる音と思ってください。できる限り口の中を広げるようにすることで、改善されると思います。ピンポン玉が口の中にあると思って吹いて見てください。
 また、大きい音を出そうとして強く吹いてもはずれてしまう、小さく吹こうとすると音がなくなってしまう、という場合は息の量によって息の方向が影響を受けていると考えられます。一定の方向に息が出るように工夫してください。

 聴衆は、大きい音の部分より小さい音の部分で、引き付けられることが多いのです。

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■99年3月 「呼吸について」

 尺八を吹くためには当然まず息を吸わなくてはなりません。息の吹い方が息の出し方に影響します。

 よく言われるように腹式呼吸が良いのですが、一言で言えるほど簡単ではありません。  腹式と言っても胃や腸に空気を吸い込むわけではありません。(たまたま胃に入った空気はゲップで出ていくか、もう一方の出口から出ていくしかありません。) 腹式呼吸、胸式呼吸というのは肺をどのように広げるかの違いであると言っていいと思います。 腹式は肺を縦に広げ、胸式は前方向(観音開きの扉のように)広げる肺の使い方です。大きな違いは吐く息のコントロールがしやすいかどうかです。胸式の場合コントロールする筋肉が腹式の場合に比べて非常に少ないようです。腹式の場合は多くの筋肉を使うことができますので、少しづつ出すこともいっぺんに使いきることもしやすいのです。

 で、肝心なのはどうすると腹式呼吸ができるか、です。

「吸いにくい状態で吸い始めると腹式呼吸になりやすい」です。つまり大きく口を開けると強く吸う必要がないので筋肉をたくさん使う必要がない。
これと反対に鼻で吸うと大きく口を開けたときより吸いにくいので筋肉を使わざるを得なくなります。こうすると自然と腹式呼吸になります。

 口で吸うと次に吹くときのポイントがずれ易いとか、口中が渇き易いといった弊害が今までにも指摘されてきましたが、呼吸が胸式になり易いという大きなマイナス点もあったのです。

 「吸気は鼻で」が最善です。

 しかし、鼻で吸うとどうしても時間がかかってしまいます。
この問題を解決するのが「始めは鼻で」呼吸法です。不思議なことに鼻で(腹式で)吸い始めると途中で口からに変えても胸式にはならず腹式のまま吸えるのです。
是非、お試しください。でも急にはできませんので、毎日の「ロ吹き」の時に「始めは鼻で」息を吸うように心がけて見てください。いつもいつも心がけて、意識してやっているうちに、無意識にできるようになります。

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■99年4月 「呼吸について その2」

 前回「呼吸について」お話しをしました。
「始めは鼻で」吸うのをお勧めしましたが、何人かの方から反論のe-mailをいただきました。
 「口から吸うべきである」とか「鼻で吸うのは時間がかかりすぎる」といった内容のものでした。
で、色々インターネットで調べてみました。

どのように吸うか。つまり、「腹式がいい。」というのがだれでも、どんな楽器でも、言われていることでした。
 ところが、ところが、「どこから吸うか」については非常に曖昧でした。
「口で吸うべきである。鼻からは特殊な場合だけである。」と言ったものや、「口でめいっぱい吸った後、鼻で更に吸う。」とか、「花の匂いを嗅ぐように鼻で吸う」とか。。。
 「どこから吸うか」は様々な意見があるようでした。
ただ言えることは、「鼻に詰め物をしたら苦しくて吹けない」ということです。
これは、だれにも言えることだろうと思います。つまり、どなたも、鼻で吸っているということです。
 少なくとも私(HP担当、柿堺)は「始めは鼻で」吸えたときほどいい呼吸ができています。
 呼吸の大原則は「素早く、静かに、たくさん」吸うということです。これが実現できればどんな吸い方でもいいのです。
 実際には鼻も使っていることを意識して、よりよい呼吸を獲得してください。

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■99年5月 「暗譜」得意ですか

 皆さんは「暗譜」がお得意ですか。ほとんどの方が「暗譜」と聞くと「こまったなぁ」という顔をされます。短い曲でもきちんと暗譜するのはエネルギーのいることです。ついつい避けてしまいがちです。ところが人の演奏を聞くときに演奏者の前に譜面が無いと「おっ、おぬし やるな!」という気持ちになるのも事実です。

 特に本曲は「本人の調べ」と言われるぐらいのものですから、必ず暗譜して吹くべきものです。演奏するときに暗譜しているとその演奏の緊張感が全く違ったものになりますし、譜面を見ていると、とても安易な印象を受けるのも事実です。また、繰り返し、繰り返し練習することで曲が自然と自分のものになっていくわけですから、暗譜していないということは自分のものになっていないということにもなります。暗譜することで見えていなかったものが見えるようになることもあります。

 とは言っても特効薬はなく、なかなか暗譜できないものです。今回のワンポイントアドバイスでは幾つかの方法を提示しますので、工夫して御自身に合った暗譜の方法を作り上げてください。(本曲の暗譜を想定します。)

  • 繰り返されるフレーズを探す。全く同じでなくてもよいので「A」「A′」などの印をつける。(これだけで覚えるべき分量が半分になることもあります。)
  • 印象深いフレーズの前後をまず覚える。
  • 覚えたところに紙を貼って見えなくする。
  • 覚えにくいところに印をつける。(絵を描いておくのもよい。要するにその部分を印象深くするのです。)
  • ある程度覚えたらつっかえてもよいからなんとか暗譜で最後まで吹く。つっかえたらやめる癖をつけない。
  • できるだけ短期間(1〜2週間)を目標に覚える。「1年かけて覚えよう」というのは逆に難しい。

 楽をしていると覚えられません。最も大切なのは集中力です。短時間でも集中するほうがよく覚えられるでしょう。

 また、ロツレチで歌えるように暗譜できれば本番でのミスはぐっと減ります。理想的には次のフレーズが自然に湧き出てきて、全くミスの無い状態ですが、まずはロツレチで歌えるような暗譜をお奨めします。

 「これは」と言う一曲をぜひ暗譜で演奏しましょう。
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■99年6月 「音程」チェックしましょう。

 このコーナーではいつも「音程を正しく」ということを申し上げています。
そのために音程を計る機械(チューナー)の使用をおすすめしたこともあります。
御自分の耳を鍛えるためにはチューナーを使うことも大事ですが今回申し上げる方法も非常に有効ですので、お試しください。

■ 違う運指で同じ音程の音を取り上げる。
(三のウとヒのメリ) (四五のハと甲のツメリ)など

  • その音が出てくるフレーズを違う運指で吹いて見る。
    (チーヒメリ、チー三のウ)
  • 音色は違っても同じ音程に聞こえなければいけません。
    上記の例の場合ヒのメリは高くなりやすく、三のウは低くなりやすいのでなかなか同じ様に聞こえないものです。

■ 前の音によって影響を受けることがあります。
(ローツメリ、レーツメリ)(ヒメリーチ、レーチ)など
  • ローツメリのときのツメリは比較的正確に出し易いですが、レーツメリのときのツメリ高くなりがちです。
  • レーチのときのチよりヒメリーチのときのチは低くなりやすい。また、三のウーチのときのチは高くなる。

 上記はほんの一例です。
同じであるべきはずの音を同じに吹くことがとても難しいものです。また、尺八の音は常に一つ前の音に影響されていると思ってください。

いつでも自分の出している音が正しいか疑って、チェックする癖をつけてください。そうすればいつのまにか、ワンランク上の演奏ができるようになります。
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■99年7月 「次の音」どこで?

 本曲は1.2.3.4といった拍子を数えない音楽です。
 したがって、一つの音を延ばしていて、次の音に移るのはいつがいいのか、ということがとても大事です。
これがうまくいくと「いい間」になります。

 「間」がとても大事だということは多くの方が理解されてはいるのですが、実はこの「間」は「音量の変化」と関係している、ということが以外に理解されていません。

 次の音を出すタイミングを測るのに、時間だけに注目するのではなく、音量の変化にも注目してみてください。

 音量に変化を持たせて間を作る、と言ってもいいでしょう。

 音程もいい、音色もいいのに本曲がどうもうまくいかない方、「音量の変化」で解決するかもしれませんよ。

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■99年8月 ついに「玉音」だ?

 ついに「玉音」の登場です。
 実はずーっと、このテーマは避けておりました。とても説明しにくい課題です。なんとか御説明いたしますが、できないかたは是非、国際尺八研修館の講習会においでください。(来れば絶対できるというものでもありませんが、できなかった人ができるようになった例はたくさんあります。)

 「玉音」には大きく分けて2種類の方法があります。

 その1:舌の先を振動させる方法。これは「てやんでぃ!こちとら江戸っこだぃ!」のタンカの「ら」のように、いわゆる「まきじた」を利用する方法です。舌の先を軽く上顎につけて、上顎と舌の間を息が通るようにするのです。まきじたができるようになってからでも、尺八を吹くための口の形を作ると、まきじたができなくなってしまうことが多いでしょうが、徐々に慣らして行ってください。いずれにしても口の回りに力の入った吹き方をしているとできませんので、リラックスした吹き方が大事です。

 その2:口蓋垂(こうがいすい:いわゆるノドチンコ)を振動させる方法。喉を狭くして、そのすき間を口蓋垂で塞ぎます。そうした状態で、息を送ると口蓋垂が振動します。と、書くととてもむつかしいですが、「いびき」と思ってください。仰向けに寝転がってわざといびきをかいてみてください。吸うときのいびきでもかまいません。その振動を利用したのがもう一つの玉音です。この方法も尺八を吹くための口の形を作ると、振動が止まってしまいがちです。リラックスすることが大事です。

 どちらの方法においても「振動をつくること」と「尺八を吹くための口の形を作ること」は始めのうちは矛盾することがらです。でも、必ず両方を成り立たせる吹き方があります。あきらめずに練習を続けて下さい。

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■99年9月 もう一回「玉音」

 もう一回「玉音」に関してお話します。
 前回「玉音」には大きく分けて2種類の方法がることをお話しました。

一つは、A「舌の先を振動させる方法。 」もう一つは、B「 口蓋垂を振動させる方法。 」でした。
Aの特徴としては玉音の粒が大きくなりがちなこと、振動数は少なくなりがちなことです。
Bの特徴はAと逆で、玉音の粒が小さくなりがちなこと、振動数は多くなりがちなことです。
場合によっては、Aはうるさい感じに、Bは目立ちにくいという欠点があります。

 また、どちらも先天的にできにく方いらっしゃるようです。(A:巻舌の発音があるスペイン語を母国語とする人の中にもできない人がいるらしい。B:小さすぎてどうやっても振動しないノドチンコがあるらしい。)

 実は玉音を作る為に振動させる部分としてはA、Bの他にまだあるのです。 それは舌の中央部分を使って振動をおこすのです。舌の中央部を盛り上げて上顎に近付け、狭くなった部分に息を通し、舌のその部分を振動させるのです。
この方法による玉音は先程説明したA、Bの欠点が非常に改善しやすいものです。

 いずれにしても練習しないことはできるようになりません。館長 横山勝也は玉音の練習に六段を全部玉音で吹いたそうです。

 始めたい時に自由に始められる、静かに吹いても玉音ができる、音が消えていくのに合わせて玉音も消えていく、といった自由な玉音を獲得して下さい。

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■99年10月 「唱譜」をしましょう。

 「唱譜」(しょうふ)という言葉を御存じでしょうか。
 尺八譜を声で歌うことです。つまり「ローレーチリロレーー」などと声に出すのです。

 もちろん、音程をきちんと出すことが非常に大切です。メリの音をいちいち「リのメリーー」などと歌う必要はありませんが、歌う時に音程は正しくめった音程になっている必要があります。「ロツレチ」で歌わなくても全部「アー」でも音程が正しくなっていればかまいません。

 名人のCDと一緒に尺八を吹いて練習するかたもいらっしゃると思いますが、こんどはCDを鳴らしながら一緒に声で歌って見て下さい。

 特に本曲の上達には唱譜が効果的です。尺八を吹くことより声(歌)の方がはるかに自由なのです。自由な表現ができる状態で、「間」や「音量」、「音程」の変化を試してみるのです。良い音程で歌える人が尺八を吹いたとたんに音痴になってしまう例もあります。最初は鼻歌のような感じでかまいません。

 初めて見る尺八譜を吹く前に声で歌えるようになったら、尺八演奏の実力も相当のものです。

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■99年11月 「唱譜」をしましょう。その2

 前回「唱譜」についてお話しましたが出ない音はどうしたらよいのかという御質問をいただきました。

 男性の声(音域)ならば、一尺八寸で甲のツは高すぎて出にくいかもしれません。
 どうしたら良いか・・・答えは簡単です。1オクターブ下げればいいのです。もちろん、低すぎる時は1オクターブ上げればいいのです。
 答えは簡単なのですが実践するのは難しいです。
 「(乙)ロツレチリロツレチーー」の中のロツレチーーの部分を初めと同じ音程で歌ってみて下さい。あるいは「(乙)ロツレチリロツレチーー」の中のツレチーーの部分を初めと同じ音程で歌ってみて下さい。また、六段の中にある「(甲)ロロロリロリロツレチレー・ツロ」の色の違う部分をオクターブ下げて歌ってみて下さい。意外に難しいものです。  

 唱譜を応用する良い例を一つ御紹介します。 国際尺八研修館で講習する本曲には 「ウを更にめってレと同律を出す。」という手法があります。
 「ウーーーウ0」のウはレより半音上の音で、ウ0はウを更にめってレと同律になった音です。(ウに重ねて0を書いて表すこともあります。「ウのまる」とも言う)
 まず、「ウーーーレ」と唱譜してみて下さい。
 正しく唱譜できるようになったら、次に尺八を手にして「ウーーーウ0」を吹きながら頭の中では「ウーーーレ」と歌ってみて下さい。こうすると頭の中で「ウーーーウ」と歌いながら吹いている時より尺八で吹いた音が正しい音程になりやすいのです。
(琴古流の記譜を用いています。)

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■99年12月 「音量の変化」を考えよう。

 御自分の演奏をテープに吹き込んで聞いた時「まあまあかな」と思えるようになるにはずいぶん時間がかかるものです。(良くない演奏に耳が慣れた、という意味じゃありませんぜ)
 上手な人の演奏とどこが違うかをよーく聞いて下さい。
 名人・達人と違ってしまう原因は・・・最大の原因の一つが音程であることはこのコーナーで何度も申し上げています。また、音色は万人が認めてくれる良い音色が出せればそれに越したことはありませんが、好みですから、「森進一」風の音色でも悪くはありません。
 もう一つの大きな原因が実は「音量」なのです。
99年7月のワンポイントアドバイスでは本曲の「間」から見た場合について書きましたが,音量変化が大事なのは本曲だけに限りません。
よく「もっと歌って」というようなアドバイスを聞きますが、これも音量変化に他ならないのです。
 中級以下の方はなかなか小さい音が出せません。ついつい全体を大きな音で吹いてしまいます。大きな音が出せるのはとても大事なことなのですが、大きな音の役割は「小さい音を引き立てるため」と理解してみてはいかがでしょう。
 ここでとても大事なのが音の安定感です。小さい音が生きるためには安定していなくてはなりません。息のゆれが音のゆれになってしまうと安定感を欠いた印象になってしまいます。
「安定感」を例えていうと、「プロ野球選手のホームラン 」(なかなか落ちてこない感じがしますよね)「搗きたての餅」(引張っても引張っても切れそうにない)のような感じです。
 小さい音が安定するためには腹式呼吸でゆったりと息を吐いていくのが大事です。それと口の中を大きくすることです。ピンポン玉が口の中にあるようなつもりで小さい音を吹いてみて下さい。

 「まあまあ」になりましたか?

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